エネルギーがいちばん強い星だと言われた。 けれど、思い当たるのは強さより、扱いにくさのほうかもしれません。
言わなくていいことまで言ってしまう。 折れたほうが楽だと分かっているのに、折れられない。 そして、うまくいくときは一気にうまくいくのに、崩れるときも一気に崩れる。
そういう自分を持て余している方へ、書いています。
強い星は、そのままでは扱いにくいものです
天将星について調べると、頭領の星、家長の星、帝王の星、といった言葉が並びます。 読んで気持ちが大きくなる方より、「自分はそんな器ではない」と気後れする方のほうが、実際には多いように思います。
そして、身近な人からこう言われてきた方もいます。 気が強い、頑固、我が強い、扱いにくい。
強い、と言われながら、その強さで自分がいちばん疲れている。 これは矛盾ではなく、この星の持ち主にはよく起きることです。
鑑定師としての見立て
わたしが学んできた帝王学陰陽五行の見方では、人の生まれ持つ力の大きさを段階で捉えます。天将星はそのいちばん上にあたり、身の強さがもっとも大きく出る星です。
この星でいちばん大事なのは、相反する二つの面を同時に持っている、というところです。
一方には、わがままで、頑固で、自己主張が強いという面があります。 もう一方には、現実の物事に対処する力がずば抜けて強く、集団の先頭に立てるという面があります。
この二つは別々の性質ではなく、同じ一本の力の表と裏です。 自分を通す力があるからこそ、誰も引き受けない場面で前に出られる。引き受ける力があるからこそ、譲れない場面で頑固になる。片方だけを削って、もう片方だけを残すというやり方は、この星にはあまり効きません。
そして、この星は情の深い星でもあります。義理人情に厚く、親分肌、姉御肌。頼られると放っておけない。強さの中身は、冷たさではなく熱です。
もうひとつ、この星の特徴として言われるのが、運の振れ幅の大きさです。 良いときと苦しいときの差が極端で、その中間にあたる、ほどほどの幸福という状態にとどまりにくい。この振れ幅そのものが、生きづらさとして出てくることがあります。
わたしはこの星を、大きな鍋のようなものだと思っています。 少しの材料しか入っていない大鍋は、火にかけるとすぐ焦げつきます。けれど、たくさん煮込むぶんには、これ以上ないほど頼りになる。器が大きいことが問題なのではなく、中身と火加減が釣り合っていないときに苦しくなる。そういう性質です。
だから、この星が陽転しやすいのは、恵まれて何もしなくていい環境ではなく、むしろ負荷のかかった環境だと言われています。幼い頃に厳しい状況を通ってきた人ほど、後年に大きく開いていく。ぬるい場所に置かれると、その力が行き場をなくして、身近な人へ向いてしまうことがあります。
そして、この星の後半に効いてくる使い方が、人を育てること、教えることです。 自分のために使っているあいだは持て余す力が、誰かのために使い始めた途端に噛み合ってくる。そういう星だと考えています。
もうひとつ添えておくと、この星の持ち主は、目に見えないものを探る方向でも力を発揮すると言われています。自分を磨くこと、人としての深さを育てること。それが、後年に受け取る本当の役割につながっていきます。
同じ生まれの人でも、環境や生き方によって歩む道は変わります。星は自分を決めつけるためのものではなく、こういう資質が備わっていたのだな、と眺めるためのものです。
今日からできる、小さな一歩
力を削るのではなく、出し先をつくる、という考え方でお試しください。
- 今日決めたことのうち、ひとつだけ人に任せてみる。任せられないのではなく、任せる練習をしていないだけかもしれません
- 知っていることを、誰かにひとつ渡す。仕事の手順でも、暮らしの知恵でもかまいません。この星は、渡し始めると軽くなります
- 我慢するなら、自分で選んだ我慢にする。人から押しつけられた我慢はこの星をこじらせますが、自分で決めた抑制は力になります
- 力を注ぐ先を、三つまでに絞って書き出す。全部に全力で向かうと、いちばん近くにいる人に余りが向かいます
- ひとりで静かにする時間を、十五分だけとる。目に見えないものに触れる時間は、この星の手入れになります
すべてやる必要はありません。ひとつでも、この星との付き合い方としては十分です。
おわりに
強い星を持っていることは、強く生きなければいけない、という命令ではありません。 大きな鍋を渡されただけです。何をどれだけ煮るかは、これから決めていけます。
持て余してきた時間も、この星の場合は無駄になりません。 今日のところは、火を弱めて、ゆっくり休んでください。
心が揺れやすい時期の過ごし方については、天中殺にやってはいけないこと——禁止事項ではなく、休ませ方としてにも書いています。
もし気持ちの落ち込みが長く続いているようでしたら、専門の相談窓口も頼ってくださいね。強い星の人ほど、ひとりで抱え込んでしまいがちです。