調舒星は「めんどくさい」のか——傷つきやすさの正体

調舒星について調べると、めんどくさい、扱いにくい、気難しい。 そういう言葉が並んでいて、読み進めるほど気持ちが沈んでいく。

自分がその星なのかもしれないと思って調べた方も、身近な人のことが分からなくて調べた方も、たぶん同じところでつまずいています。 なぜそうなるのか、が書かれていないからです。

めんどくさい、という言葉で片付けられてしまうもの

人は、理解の追いつかないものに、扱いにくいという札を貼ります。 それは相手を嫌っているというより、説明の言葉を持っていないだけのことが多いです。

けれど、札を貼られた側は、それをそのまま自分の評価として受け取ります。 言われたことをずっと覚えている。何気ない一言で三日沈む。人の輪に入ると疲れる。そういう自分に、めんどくさいという言葉が重なると、性格そのものが欠陥のように思えてきます。

先にお伝えしておくと、いま挙げたどれも、直すべき不具合ではありません。 ひとつの性能が、たまたま高いところに設定されているだけです。

鑑定師としての見立て

わたしが学んできた帝王学陰陽五行の見方では、その人の心の中身を、いくつかの星に分けて捉えます。調舒星は、そのなかで感性の鋭さを担う星です。

この星を持つ人には、いくつか共通した現れ方があります。

まず、感じ取る精度が高い。 場の空気の変わり目、相手の言葉と表情のわずかなずれ、その日の機嫌の傾き。ほかの人が気づかないところで、先に気づいてしまいます。

次に、少人数の対話に力を発揮します。 大人数の場より、一対一のほうが、この星は本領を出します。そして、たいてい聞き上手です。相手が言い切らなかったところまで受け取ってしまうので、話す側は楽になります。

それから、感情そのものが豊かで、表現の方向に才を持ちます。 言葉、絵、音、手仕事。何かの形にして外へ出す道を持っている人が多い星です。

そのうえで、孤独を感じやすく、心が傷つきやすい。 これが、めんどくさいと呼ばれてしまう部分です。

わたしはこの星を、目盛りの細かいはかりのようなものだと見ています。 細かく測れるはかりは、ほんの少しの重みでも針が動きます。針が動くのは故障ではなく、そのはかりが精密だからです。大まかなはかりに載せれば動かないものが、こちらでは表示されてしまう。それだけのことです。

問題は、細かく測れることではなく、その針の動きを「大げさだ」と言われ続けることのほうにあります。 本人は、気づかないでいることを選べません。気づいたうえで、気づかなかったふりをしている。その二重の作業に疲れているのに、外からは気難しいと見える。

そして、この星がいちばん誤解されているのは、冷たさの部分だと思っています。 この星の人間性は、とても暖かいです。人の痛みが分かりすぎるから距離を取るのであって、興味がないから離れているのではありません。近づきすぎると相手のものまで感じてしまうので、自分を守るために間を空ける。その間合いが、そっけなさに見えてしまいます。

もし身近な方のことでこのページを開いてくださったのなら、ひとつだけ。 この星の人は、大勢の中では本当のことを話しません。二人になって、静かな場所で、時間に余裕があるとき。そのときに出てくる言葉が、その人の本体です。

同じ生まれの人でも、環境や生き方によって歩む道は変わります。星は誰かを決めつけるためのものではなく、こういう資質が備わっていたのだな、と眺めるためのものです。

今日からできる、小さな一歩

感じにくくなろうとするのではなく、感じたものの置き場所をつくる、という方向でお試しください。

  • 今日いちばん刺さった言葉を、そのまま短く書き写す。なぜ刺さったかは考えなくて大丈夫です。分析を始めると、もう一度傷つき直すことになります
  • 人が多く集まる予定を、今週ひとつ減らす。断りにくければ、途中で帰る前提で行くだけでも違います
  • 感じたことを、誰にも見せない形で外に出す。数行の文でも、落書きでも、鼻歌でもかまいません。この星は、出す道があるだけでずいぶん軽くなります
  • 気づいてしまったことを、今日はひとつ、口に出さずに置いておく。言わない選択は我慢ではなく、この星の使い方のひとつです
  • 一対一で話せる相手と、十分だけ話す。大人数の場で消耗した分は、この形でしか戻ってきません

全部やろうとしなくて大丈夫です。ひとつでも十分です。

おわりに

めんどくさいと言われてきた部分は、たぶん、あなたがいちばん人にやさしくできる部分と同じところから出ています。 針がよく動くはかりを、壊れていると呼ぶ必要はありません。

今日のところは、誰の空気も読まなくていい時間を、少しだけ持ってください。

本音を言えないまま過ごしてきた方には、誰にも本音が言えないまま、何年も経ってしまった方へも添えておきます。

もし気持ちのつらさが深く、日常が立ち行かないほど続いているようでしたら、専門の相談窓口も頼ってくださいね。感じ取る力が高い人ほど、疲れが静かに積もります。

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